風流寄席

再び、「お父さん」こと、下田徹です。

ちょっと自慢をしていいですか。実は、この店、毎月一回だけ「寄席」に変わります。その日ばかりは、「お父さん」は席亭です。

もちろん、料理屋ですので、豪華会席料理付きの寄席でございますが、なぜ、自慢をするかと申しますと、まず、銀座広しといえども、定期的に銀座で開かれている寄席は、この「銀座風流寄席」だけだからです。

しかも、この寄席、第一回が平成元年ですから、なんと、もう二十六年の長きにわたって行われていますので、あと三、四年で三百回になろうとしています。

そのうえ、これから三十年を目指そうというのですから、まさにギネスブックものでしょう。

風流寄席献立 さらにすごいのは、演者はひとり。第一回から、ず――――っと、三遊亭鳳楽師匠にお願いしているのです。

ご存知ですか。三遊亭鳳楽師匠。

昭和の名人と謳われました三遊亭円生師匠の最後の内弟子で、先代の三遊亭円楽師匠の一番弟子。

円楽一門の会長を務める重鎮でございますが、粋でいなせな風情から、妙齢の女性に熱狂的なファンがおりまして、銀座風流寄席はおかげさまで大変な人気でございます。

風流寄席献立

また、落語が終わりますと、食事になるのでございますが、これがまた趣向が凝っておりまして、その日の演し物に合わせた料理が出ます。

たとえば、師匠の噺が怪談『牡丹燈籠』なら、海老とマグロでございますね。牡丹エビの「牡丹」と、マグロの「トロ」、即ち「牡丹燈籠」ですね。

シャレはくだらなくとも、味は一品。しかも、会席料理ですから最後の食事まできっちりコースで出ます。しかも、酒好きにはたまらない、飲み放題。途中で、師匠の司会による豪華景品の当たる抽選会まで用意されていますから、毎回、盛り上がります。

もちろん、食事中、師匠と落語の話はできますし、その夜、座敷で偶然、隣り合わせた男女がその帰り、ふと呟いた。夜霧よ今夜もありがとう……なんて、馬鹿か、私は。どうもおあとがよろしいようで。

三遊亭鳳楽師匠

三遊亭鳳楽師匠

五代目三遊亭円楽の総領弟子。
押しも押されもしない古典落語の実力派。

大師匠である昭和の名人といわれた六代目三遊亭円生の芸風
を引き継ぎ繊細な情景描写、緻密な人物描写で滑稽噺から
人情・芝居・怪談噺まで演じその完成度には定評がある。

鳳楽師匠に関するホームページはこちら

定例会

定例会の様子

人を愛し、酒を愛し、ゴルフを愛する会ということでスタートした会です。

毎月最終土曜日 18時から開催
たっぷりの美味しいお酒と旬の肴を堪能していただきます。

定例会・雅 料理

新コーナー 定例会・雅です。
お客様からの声で、定例会の際、皆様で俳句を詠んで見ましょう!
そんな声があり、皆様から頂いた俳句を御紹介させて頂きます。

【8月30日(葉月) 季題・・・自由】

  • ■一笑
    お盆来て いとしい人へ おもてなし
  • ■親方
    新物と 亀の味わい 針止まれ
  • ■竹内
    夏祭り 太鼓響きて 夏去りぬ
  • ■流一矢
    ふるさとや 初心に帰る 走馬灯